146840 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【フォローする】 【ログイン】

プラチナベイビーがやってくる

ビビビときた瞬間

なんだか訳の分からない出会い方をした私達だったが、その後何回か電話がかかってきて、食事の約束をして初めて二人きりで会うことになった。

私の知ってるオシャレなお店にご飯を食べに行った。
うす暗い芸能人とかもちょっとお忍びで来るようなお店を選んだ。
そこを選んだ理由。
そこのお店のいちじくパンが焼きたてで最高に美味しいから食べたかったのだ。
とにかくいちじくパンはいつ焼き上がるんだと気にしながら、二人のデートは始まった。

初めての二人の会話は前の3次会の時とは少し違った。
いい加減と思っていた彼は、仕事のこと、家族のこと、これからの将来のこととか色々しゃべっていた。
もう少し、冗談ばかりの会話になるのかと思ってた私は、アレって感じだった。
別にもてるわけではないが、彼と出会うまでにも色んな男の人とも食事に誘われて何回か行ったことがあるので、やはりこの男はどういう男なんだろうとまずは興味本位で見ていた。

何回か食事に行った中で一番嫌いなタイプがあった。
中身がなく、外見だけ飾りへんに野望を語ってみたりする薄っぺらい男だ。

最初、彼の将来の話が始まったとこで、「はぁーん」って感じだった。
彼も、そういう薄っぺらい男だったのかなぁ。
でも、話を聞いている途中に、すごく不思議な感情が一瞬芽生えた。
「私、この人についていきたい。この人だったら大丈夫かも」
なぜ、こんなことを思ったのか、どういう会話をしていてこう思ったのかも未だに思い出せない。
唯一覚えてるのは、自分がこういう感情を抱いた自分自身に驚いて
「私、今何て思った??」と頭をぐるんぐるんと振っていたこと。

でも、これがビビビときた瞬間だったのかもしれない。
「運命の赤い糸」なんてあるわけないと思っていたけど、これは運命の赤い糸なんだ。
私と彼は、このときに運命の赤い糸があるならば、きっとこの瞬間に神様が結んでくれたのだと思う。
最初、あれだけ「この男だけはありえない」と豪語してた私が「ありえる」ことになった瞬間だった☆


2







© Rakuten Group, Inc.
X